森鉄工株式会社


◆最近の新聞・雑誌から

日刊工業新聞:1999年5月25日より
加工原価をファインブランキングで低減

より広く高度な加工、 部品生産で不可欠な技術

今までにない厳しい競争の中で、製品設計と生産技術に携わる人々は加工原価を低減するため、材質や設計、さらには工法までを見直して打開策を求めている。代替え工法として採用をした中で、特に効果 を発揮して注目されている工法に、ファインブランキング加工(FB)がある。このFB加工は1923年にスイス人のシースが考案した技術で、従来プレス加工をした切り口面 は粗い破断面のため部品としてそのままでは使えず、仕上げ加工が必要なので、この工程を省略して1工程で材料の厚さの全体を平滑にせん断する加工法である。今日、FB加工はせん断では最大材料厚さ19mmの実績が日本であり、また従来は鍛造・切削加工などで生産していた三次元形状の複合成形加工へと、より広く高度な加工に応用され、OA機器・自動車をはじめとした様々な分野の産業の部品生産では不可欠な技術である。

日本でのFBの普及
 精密工業から自動車工業へ 58年から60年までの間、スイスに留学した工藤英明博士(横浜大学名誉教授)の現地からの報告や、ヨーロッパの技術論文などを通 じて日本に伝えられたFB加工は、東京大学工学部前田禎三名誉教授と当時、同大学の大学院に在籍中であった中川威雄氏(東京大学名誉教授・現豊田工業大学客員教授)が64年からFB加工の基本技術の解析に着手し、また同じ頃産業界ではブラザー工業の浅見和也氏やトヨタ自動車の大西利美氏(現日野自動車工業会長)らも、理論的裏付けを検証した。  これら多くの研究を通じ前田博士は、物理学とFB加工の基本理論との関連に着目して、「金属は圧力を受けたときに塑性変形能が高まる」というアメリカブリッジマン博士(46年ノーベル物理学賞受賞)の学説とFB加工との関連を明確にした。 ひとたび原理が明らかになると、生産現場の人々はさらに塑性変形能を高める工夫を氏、薄板や軟質材の加工から厚板や硬質材の成形加工、精密工業から自動車工業へとひろめた。

FBプレス
  特殊仕様にも対応・占有率の過半数占める国産機  FB加工の普及の初期の60年代後半から70年代半ばまでは、ミシン・時計・カメラなどの高額商品の部品の加工に小型のFBプレスが採用されたが、今日ほど加工原価に対しての意識は高くなかった。





copyrights