森鉄工株式会社



Feb,1998
FBプレスの動向
   ファインブランキング加工は静水圧効果 を活用し金属の塑性変形能を高めるので、コンピュータから自動車などの精密部品加工を従来の切削加工などよりも経済的にしかも広範囲に行なえる。
   FBプレスには、打抜圧力・板押圧力・逆圧力の三圧力が単独に調整でき、毎秒5〜15mmの加工速度と高い精度を備えた専用機が使われる。
   FB加工が普及し始めた約30年前、世界中ではスイス企業を筆頭に25社が製造をした、主として能力250トン以下のプレスが使われ、厚さ3mm以下の軟質材を平滑にせん断していた。 しかし、1997年に国内で設置されたプレスにスイス製は無く、ドイツの1社と国内の2社で製作したプレスだけに淘汰されたが、販売台数は年々増加している。販売されたFBプレスの約70%を国産が占め、1台平均の能力は500トンと国産及び大型FBプレスの増加傾向は顕著である。
   これらの要因は複合成形加工で従来の機械加工の工程を短縮してコストを大幅に低減できることが広く理解され製品設計でFB加工と指定されることが増えたこと及び、ブランド指向が強かった日本の自動車関連産業でも設備導入で経済環境の変化と厳しい要求を十分理解し、忠実に対応した国産FBプレスを高く評価したことなどによる。
   一方、FB加工の普及の初期に購入され20年程も経過したプレスは単純な用途向きであったので機能・精度・剛性は、最近の主流の複合成形加工には適さないため、新鋭機に更新されている。

国産新鋭機の代表的な特長を以下に示す。
  • 複合成形加工は順送金型を用いるため偏芯荷重が発生し、シートリクライナー用などの細かい歯を持った精密複合成形部品の品質精度を確保するためラムのスライド部の長さを延長し面積の拡大と本体の増強がなされた。
  • 複合成形加工で製品の寸法・精度を保つためにラムの上死点での繰り返し停止精度を安定させられる機構が日本で開発された。
  • 経済性の改善要求には電力消費を減らす目的でプレスの稼働中に加工ごとに必要なエネルギーを発生できるように電力を自動的に調整管理をする制御方式が実用された。
  • 新製品の開発用に機能を付加し上下テーブルに各2回路の補助油圧を持つ特殊FBプレスなどの需要も増えている。
  • 日本の自動車産業が求めている経済性の改善は国産の制御機器を採用することで解決し今では、ドイツから輸入したFBプレスにまで日本製の制御機器が取り付けらている。

  • 23.Feb.1998 林 一雄

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